電子請求書発行 (EDI)。¶
EDI、電子データ交換とは、購買オーダや請求書などのビジネスドキュメントを標準フォーマットで企業間通信することです。EDI標準に従ってドキュメントを送信することで、メッセージを受信した機械が情報を正しく解釈できるようになります。様々なEDIファイルフォーマットが存在し、貴社の国に応じて利用可能です。
EDI機能は、企業間の管理の自動化を可能にし、また、財政管理や管理の円滑化のために政府によって要求される場合もあります。
顧客からの請求書、クレジットノート、仕入先請求書といったドキュメントの電子請求書発行は、EDIの適用の1つです。
Odooは多くの国々で電子請求書に対応しています。詳細は、各国のページをご覧下さい:
設定¶
デフォルトでは、送信ウィンドウ で利用可能なフォーマットは顧客の国によって異なります。
顧客ごとに特定の電子請求書フォーマットを定義することができます。そのためには、 会計 タブを開き、適切なフォーマットを選択します。
に行き、顧客フォームを開いて
国別の電子請求書発行¶
会社の国の所在国(例えば、Italy 、Spain 、Mexico など)によっては、全ての請求について特定のフォーマットで電子請求書を発行する必要があるかもしれません。この場合、売上仕訳帳にデフォルトの電子請求書フォーマットを定義することができます。
そのためには、 詳細設定 タブに行き、この仕訳帳に必要なフォーマットを有効にします。
に行き、売上仕訳帳を開き、電子請求書生成¶
確定した請求書から 送信 & 印刷 をクリックして送信ウィンドウを開きます。電子請求書オプションをチェックし、電子請求書ファイルを作成・添付します。

Peppol¶
Peppol ネットワークは、企業と政府当局間のドキュメントや情報の交換を保証します。主に電子請求書発行に使われ、アクセスポイント(Peppolネットワークへのコネクタ)によって企業は電子ドキュメントを交換できます。
Odooは アクセスポイント かつ、SMP であり、顧客請求書や仕入先請求書をEメールや郵送で送らずに、電子請求書取引することを可能にします。
まだインストールされていない場合は、 Peppol モジュール (account_peppol
) を インストール します。
重要
Peppolの登録は**無料** で、Odooコミュニティ版で利用できます。
Peppolを通じて、顧客請求書 と クレジットノート を送信し、仕入先請求書 と 返金 を受け取ることができます。
以下の対応ドキュメントフォーマットのいずれかで送受信できます: BIS Billing 3.0, XRechnung CIUS, NLCIUS
- 以下の 国 が OdooのPeppol登録対象 です:Andorra, Albania, Austria, Bosnia and Herzegovina, Belgium, Bulgaria, Switzerland, Cyprus, Czech Republic, Germany, Denmark, Estonia, Spain, Finland, France, United Kingdom, Greece, Croatia, Hungary, Ireland, Iceland, Italy, Liechtenstein, Lithuania, Luxembourg, Latvia, Monaco, Montenegro, North Macedonia, Malta, Netherlands, Norway, Poland, Portugal, Romania, Serbia, Sweden, Slovenia, Slovakia, San Marino, Turkey, Holy See (Vatican City State)
登録¶
PEPPOLを有効にする
チェックボックスにチェックを入れ、その後 手動で保存 します。Peppol経由で送信を開始する をクリックして登録フォームを開きます。
注釈
この登録フォームは、登録プロセスを完了せずにPeppol経由で顧客請求書を 送信 & 印刷 する場合にも表示されます。

送信者または受信者のいずれかで登録できます。送信者は、Odoo SMP上でPeppol参加者として登録することなく、Odoo上でPeppol経由で顧客請求書およびクレジットノートのみを送信できます。 既存のPeppol登録を維持したいが、Odooデータベースから顧客請求書を送信し、別のソフトウェアで他のドキュメントを受信したい場合は、送信者 として登録します。
ちなみに
まず送信者として登録し、後からドキュメントの受信登録を行うことができます。
登録時に、ドキュメントの受け取りを希望するかどうかを指定できます。

以下の情報を記入して下さい:
Odoo SMPに登録する場合は、受信者ボックスにチェックを入れます。他のサービスプロバイダーから移行する場合は、前のプロバイダーからの 移行キー を挿入します(チェックボックスにチェックを入れると、このフィールドが表示されます)。
電子アドレススキーム: Peppol電子アドレススキームは通常、お客様の会社の所在国によって異なります。Odooでは、ご利用国で最も一般的に使用されているEASコードが自動入力されることがよくあります。例えば、ベルギーのほとんどの会社で適用されるEASコードは
0208
です。エンドポイント: 通常、会社登記番号またはVAT番号です。
電話番号: 国コード (例: ベルギーは
+32
) を含む電話番号です。Eメール: OdooがPeppol登録に関してお客様に連絡する際に使用するEメールです。
Peppol を試用またはデモで利用したい場合は、デモ モードで登録することができます。 それ以外の場合には、ライブ を選択して下さい。
ちなみに
:guilabel:`Demo`を選択すると、Odooのすべてがシミュレートされます。送信、受信、取引先確認は行われません。
上級ユーザのみ、Peppolのテストネットワーク上でテストを実行することができます。サーバでは、Peppolへの登録や、他の参加者とのテスト顧客請求書の送受信が可能です。これを行うには、開発者モード を有効にし、設定 アプリを開き、 に移動し、
account_peppol.edi.mode
を検索します。パラメータをクリックし、値 をテスト
に変更します。設定アプリのPeppol設定メニューに戻ります。テスト オプションが利用可能になります。

関連項目
Peppol エンドポイント - OpenPeppol eDEC Code Lists (open the "Participant Identifier Schemes" as HTML page)
設定が完了したら、SMSで登録コードを送信 をクリックして、認証コードの送信をリクエストします。確認プロセスを完了するために、入力頂いた電話番号に認証コードが記載されたテキストメッセージが送信されます。

コードを入力し、 登録 をクリックすると、Peppol参加者のステータスが更新されます。ドキュメントの送信のみを選択した場合は、ステータスが 送信は可能、受信は不可 に変更されます。ドキュメントの受信も選択した場合は、ステータスが 送信は可能、受信は登録待ち に変更されます。この場合、1日以内に自動的に有効化されます。
次に、仕入先請求書を受け取るためのデフォルト仕訳帳を 受入請求仕訳帳 に設定します。
ちなみに
登録ステータスを確認するcronを手動でトリガするには、開発者モード を有効にして、 に移動し、PEPPOL: 参加者ステータスを更新 アクションを検索します。
Peppolネットワークに登録すると、受信アプリケーションの状態がすぐに更新されます。

全ての顧客請求書と仕入先請求書は、Peppolネットワークを使用して直接送信できるようになりました。
重要
Odooがあなたに連絡する際に使用するEメールを更新するには、Eメールを変更し、連絡先詳細を更新 をクリックします。
Peppolサービスの設定¶
Odoo SMPに登録すると、Peppolサービスを設定する ボタンが表示され、Peppol経由で他の参加者が送信できるドキュメントフォーマットを有効または無効にすることができます。デフォルトでは、Odooがサポートする全てのドキュメントフォーマットが有効になっています(インストールされたモジュールによります)。
連絡先検証¶
Peppolネットワークを利用している連絡先に請求書を送る前に、その連絡先もPeppol参加者として登録されていることを確認する必要があります。
そのためには、 Peppol EAS コード と エンドポイント が入力されていることを確認します。次に、 検証 をクリックします。連絡先がネットワーク上に存在する場合、そのPeppolエンドポイントの有効性が有効に設定されます。
に行き、顧客のフォームを開きます。次に に進み、正しいフォーマットを選択し、
重要
EASコードとエンドポイント番号は連絡先の情報に基づいてOdooが事前に入力しますが、これらの詳細は連絡先に直接確認することをお勧めします。
複数の顧客のPeppol参加状況を一度に確認することができます。そのためには、
に進み、リストビューに切り替えます。確認したい顧客を選択し、 をクリックします。参加者がPeppolネットワークに登録されているにもかかわらず、選択したフォーマットを受信できない場合、Peppolエンドポイントの有効性 ラベルが:guilabel:このフォーマットを受信できません
に変更されます。

請求書を送信¶
Peppolネットワーク経由で請求書を送信する準備ができたら、請求書フォームの 送信&印刷 をクリックするだけです。複数の請求書をキューに入れるには、リストビューで請求書を選択し、 をクリックします。 BIS Billing 3.0 と PEPPOL経由で送信 の両方のチェックボックスにチェックを入れる必要があります。

Peppolで送信可能な請求書は、Peppol 準備完了 と表示されます。これらを表示するには、Peppol 準備完了 フィルタを使用するか、会計ダッシュボードにアクセスし、対応する売上仕訳帳の Peppol 準備完了請求書 をクリックします。

請求書が Peppol 経由で送信されると、ステータスは 処理中 に変更されます。連絡先のアクセスポイントに正常に配信されると、ステータスは 完了
に変更されます。

ちなみに
デフォルトでは、Peppol ステータス列は請求書リストビューでは非表示になっています。請求書リストビューの右上にあるオプション列から選択し、表示させることができます。
これらの請求書のステータスをチェックするために、cronが定期的に実行されます。cronが実行される前に、経理ダッシュボードの対応する売上仕訳の Peppolの請求書ステータスを取得 をクリックすることでステータスを確認することができます。

仕入先請求書を受取る¶
1日1回、cronがPeppolネットワーク経由で新しいドキュメントが送られてきたかどうかをチェックします。これらのドキュメントはインポートされ、対応する仕入先請求書はドラフトとして自動的に作成されます。

cronが実行される前にPeppolの受信ドキュメントを取得したい場合、設定で設定したPeppolのメイン購買仕訳帳の会計ダッシュボードから取得することができます。 Peppolから取得 をクリックするだけです。
