補充外注リードタイム¶
Odooでは、リードタイムは特定のアクションを完了するまでに要する時間を予測するために使用されます。例えば、購買プロダクトに対して 配送リードタイム を設定することができます。これは、通常、仕入先が購買会社にプロダクトを配送するまでに要する日数を指定します。
特に外注プロダクトについては、外注業者がプロダクトを製造するために必要な時間を考慮して、配送リードタイムを設定することができます。 そうすることで、発注元企業は外注製品の配送日をより正確に予測することができます。
一部の外注プロダクトでは、発注元企業が外注先に製造用の構成品を供給する必要があります。この場合、配送リードタイムに加えて、製造リードタイムを使用して、外注先がプロダクトを製造し、期限内に配送するために必要な構成品を受け取る日付を生成することができます。
重要
Odooにおける全てのリードタイムと同様に、外注プロダクトのリードタイムはあくまで概算であり、アクションに要する時間の予想値に基づいています。
予期せぬ事情がこれらの作業の完了に影響を及ぼす可能性があるため、リードタイムは確実に保証されたものと見なすべきでは ありません。
設定¶
受注時外注先在庫補充 ルートを使用する場合、企業は外注先に必要な構成品を供給する責任があります。そのため、外注先は構成品を受け取るまで製造を開始できません。
つまり、外注先がプロダクトを製造し納品するのにかかる時間に加え、外注先が構成品を受け取る日付も考慮する必要があります。
製品の配送リードタイムを外注先に割当て、製品の部品表に製造リードタイムを指定すると、プロダクト構成品の 外注先補充 オーダには、外注先が構成品を受け取る必要がある期日が表示されます。
プロダクト配送リードタイム¶
プロダクトの配送リードタイムを設定するには、
に移動し、外注プロダクトを選択します。次に、プロダクトページの 購買 タブを選択します。外注先がまだ仕入先として追加されていない場合は、明細追加 をクリックし、仕入先 フィールドで外注先を選択して、追加します。
外注先が追加されたら、プロダクトの製造と配送に要する日数を 配送リードタイム 列に追加します。

プロダクト製造リードタイム¶
次に、プロダクトページの上部にある 部品表 スマートボタンをクリックして、プロダクトの部品表に移動します。 そして、リストから部品表を選択します。
部品表で、その他 タブを選択します。 製造リードタイム フィールドに、部品表のプロダクトの 配送リードタイム フィールドに入力したのと同じ日数を入力します。

これらの日数が全て実際に外注先での製造に使用されるわけではありませんが、各フィールドに同じ日数を設定することで、Odooは外注先がプロダクトの配送リードタイムの開始までに、構成品を受け取り、製造を開始しなければならないことを認識します。これにより、外注先はプロダクトの製造と配送の両方に十分な時間を確保できます。
補充外注ワークフロー¶
プロダクトの見積依頼書を作成するには、新規作成 をクリックします。
に移動し、外注先を 仕入先 フィールドで指定します。次に、プロダクト追加 をクリックし、プロダクト 列でプロダクトを選択し、数量 列で数量を指定して、プロダクト タブでプロダクトを追加します。
入荷予定日 フィールドには、外注先が構成品を受け取り、プロダクトを製造し、外注会社にそれを返送するのに十分な余裕を持った日付を入力して下さい。
重要
見積依頼にプロダクトが追加されると、入荷予定日 フィールドには、その日の日付にプロダクトの配送リードタイムを加えた日付が自動的に入力されます。ただし、これは外注先への構成品の配送にかかる時間は考慮していません。
受注時外注先在庫補充ルートを使用して外注されたプロダクトを購買する際には、構成品が外注先に発送されるのに余分な時間がかかることを考慮して、この日付を調整して下さい。
構成品が届くまでは生産が開始されないため、日付をそのままにしておくと、見積依頼書に記載された日付よりも後に完成品が到着することになります。
次に、オーダ確定 をクリックすると、見積依頼が購買オーダに変わります。ページの一番上に 補充 スマートボタンが表示されます。
補充 スマートボタンをクリックして、外注先への構成品の発送用に作成されたオーダである外注先在庫補充オーダを開きます。
外注先在庫補充オーダの 期日 フィールドには、外注先が構成品を受け取る期限が表示されます。これにより、外注先は、入荷予定日までに完成品を製造し、納品するのに十分な時間を確保できます。
予定日 フィールドには、外注先に 期日 までに到着する一方で、構成品の出荷が可能な最も遅い日付が表示されるべきです。 しかし、デフォルトでは、表示される日付は 期日 フィールドの日付と同じであり、出荷に必要な時間を考慮して更新する必要があります。
予定日 フィールドをクリックすると、カレンダーポップオーバーが開き、そこから日付を選択できます。 外注先在庫補充オーダの 期日 までに構成品が納品されるように日付を選択します。
構成品の出荷後、オーダの上部にある 検証 ボタンをクリックして、外注先に送信されたことを確認します。
外注先が構成品を受け取ると、それを発注元企業に納品する前に、構成品の製造を開始します。
Example
自転車販売店 Mike's Bikes は、外注先である Bike Friends と協力して、自社プロダクトである 一輪車(Unicycle) を製造しています。
自転車販売店 Mike's Bikes は、一輪車 というプロダクトの製造を外注先である Bike Friends に委託しています。
平均して、Bike Friendsは一輪車を製造するのに3日、さらにMike's Bikesに届けるのに2日を要します。
そのため、Mike's Bikesでは、Bike Friends社製の一輪車の配送リードタイムを5日間に設定しました。製造に3日、配送に2日です。
一輪車の部品表には、外注先に構成品を納品すべき期日を忘れないように、5日の製造リードタイムも入力されています。
一輪車一台分の購買オーダが確認されており、入荷予定日は5月30日です。
外注先への構成品出荷に関する外注先在庫補充オーダには、期日 が5月25日と記載されています。外注先が一輪車の製造に十分な時間を確保し、5月30日までに納品するには、この日付までに構成品を受け取らなければなりません。
Mike's Bikesは構成品の配送に2日かかるため、外注先在庫補充オーダの * 予定日* フィールドを期日の2日前である5月23日に更新します。

Mike's Bikesは予定日である5月23日にBike Friendsに構成品を発送し、5月25日の締め切りまでに到着します。これにより、Bike Friendsは一輪車の製造に十分な時間を確保でき、5月30日の入荷予定日までにMike's Bikesに送り返すことができます。