整備カレンダ¶
備品の故障や倉庫作業区の停滞を避けるには、常に備品を整備しておく必要があります。予期せず故障した機械や工具を速やかに修理する「事後保全」と、そうした問題を未然に防ぐ「予防保全」は、倉庫オペレーションを円滑に維持する上で重要な要素です。
Odooの 整備 では、ユーザは 整備カレンダ にアクセスして、修正および予防整備依頼を作成、スケジュール、編集し、備品や作業区の管理を行うことができます。
整備依頼を作成する¶
整備依頼は、整備カレンダ から直接作成できます。カレンダにアクセスするには、
に移動して下さい。新しい依頼を作成するには、カレンダの任意の場所をクリックします。そうすると、新規イベント ポップアップウィンドウが開きます。名前: フィールドに、新しい依頼のタイトルを割当てます。

ポップアップウィンドウの 作成する をクリックすると、追加の詳細なしで新しい依頼が保存されます。依頼の作成をキャンセルする場合は、取消 をクリックします。
さらに詳細を追加し、特定の日時を指定して依頼をスケジュールするには、編集 をクリックします。
編集 をクリックすると、空白の整備依頼フォームが開き、依頼に関するさまざまな詳細情報を記入することができます。
整備依頼を編集する¶
依頼 フィールドに、新しい依頼のタイトルを割当てます。作成者 フィールドのドロップダウンメニューから、依頼を作成したユーザを選択します。デフォルトでは、このフィールドには実際に依頼を作成したユーザが入力されます。

対象 フィールドのドロップダウンメニューから、この依頼が 備品 または 作業区 のいずれのために作成されているのかを選択します。
注釈
作業区 が:guilabel:対象
フィールドのドロップダウンメニューで選択された場合、フォームに 作業区 と:guilabel:作業区ブロック
の2つの追加フィールドが表示されます。
作業区 フィールドで、この整備依頼が該当する倉庫内の作業区を選択します。
作業区をブロック オプションのチェックボックスにチェックマークが付いている場合、この作業依頼が実行されている間は、この作業区での作業オーダやその他の整備依頼を計画することができません。
デフォルトで選択されている 対象 フィールドで 設備 が選択されている場合、設備 フィールドから整備が必要な機械またはツールを選択します。特定の設備を選択すると、グレー表示の カテゴリ フィールドが表示され、その設備が属する 設備カテゴリ がリスト表示されます。
必要に応じて、ワークシート フィールドのドロップダウンメニューをクリックして、ワークシートテンプレートを選択します。これらのテンプレートは、整備を行う従業員が記入できるカスタムテンプレートです。
カテゴリ フィールドの下に、依頼日 フィールドには、整備依頼の日付が表示されます。
整備タイプ フィールドには、選択可能なラジオボタンのオプションとして、是正 と:guilabel:予防
の2つがあります。
是正 保全は、備品の故障など、即時の必要性から発生する依頼に対応するものです。一方、:guilabel:`予防`保全 は、将来的な故障を回避するための計画的な依頼に対応するものです。
この依頼が特定の製造オーダ MO に関連付けられている場合は、製造オーダ フィールドからその製造オーダ MO を選択します。
チーム フィールドのドロップダウンメニューから、整備を担当する整備チームを選択します。担当者 フィールドで、依頼を担当する技術者を選択します。

予定日 フィールドで日付をクリックすると、カレンダのポップオーバーが開きます。このポップオーバーから、整備予定日を選択し、適用 をクリックして日付を保存します。
所要時間 フィールドに、整備に要する予定の時間(00:00
形式) を入力します。
優先度 フィールドで、優先度を1から3までの ⭐⭐⭐ (星) のいずれかを選択します。これは、整備依頼の重要性を示します。
複数の会社で作業している場合は、会社 フィールドのドロップダウンメニューから、この整備依頼が属する会社を選択します。
フォームの下部には、2つのタブがあります。メモ`と :guilabel:`手順 です。
:guilabel:`メモ`タブで、必要に応じて、その依頼に割当てられたチームまたは技術者向けの内部メモを記入します。
手順 タブで、必要に応じて、3つのラジオボタンのオプションから1つを選択し、割当てられたチームまたは技術者に整備手順を提供します。手順を示す方法として利用できるのは、PDF、Googleスライド、または:guilabel:テキスト
です。

カレンダ要素¶
整備カレンダ では、さまざまなビュー、検索機能、フィルタを提供しており、進行中および計画中の整備依頼の進捗状況を追跡するのに役立ちます。
以下のセクションでは、カレンダのさまざまなビューに共通する要素について説明します。
フィルタとお気に入り¶
整備カレンダにアクセスするには、
に移動します。*整備カレンダ*上のデータのソート用フィルタを追加または削除するには、ページ上部の検索バーの右側にある 🔻(下向きの三角形) アイコンをクリックします。
ドロップダウンメニューの左側には、ユーザが選択できる全ての異なる フィルタ がリスト表示されます。デフォルトでは、To Do と 進行中 が選択されており、全ての未処理のリクエストが表示されます。
ちなみに
整備カレンダ`にカスタムフィルタを追加するには、ドロップダウンメニューの :guilabel:`フィルタ セクションにある カスタムフィルタの追加 をクリックします。これにより、カスタムフィルタの追加 ポップアップウィンドウが開きます。
このポップアップウィンドウから、フィルタリング用の新しい規則のプロパティを設定します。準備ができたら、:guilabel:`追加`をクリックします。
ドロップダウンメニューの右側には、お気に入り、または後に閲覧するためにお気に入りとして保存された検索がリスト表示されます。

新しい お気に入り`検索を保存するには、希望する :guilabel:`フィルタ を選択します。次に、現在の検索を保存 をクリックします。現在の検索を保存 のすぐ下のフィールドに、検索に名前を割当てます。
割当てられた名前の下には、現在の検索を デフォルトフィルタ または 共有 フィルタとして保存する2つのオプションがあります。
デフォルトフィルタ を選択すると、このカレンダビューを開く際にこのフィルタがデフォルトとして設定されます。
共有済 フィルタを選択すると、このフィルタが他のユーザにも利用可能になります。
準備ができたら、保存 をクリックします。クリックすると、新しい:guilabel:お気に入り
フィルタが:guilabel:お気に入り
列に表示され、検索バーにフィルタの名前とともに ⭐(星印) アイコンが表示されます。
ビュー¶
整備カレンダ は、6つの異なるビューで表示できます。カレンダ (デフォルト)、かんばん、リスト、ピボット、グラフ、活動 です。

カレンダビュー¶
カレンダ は、整備カレンダ を開いたときに表示されるデフォルトのビューです。このビュータイプには、整備依頼に関する情報をソートおよびグループ化するためのオプションがいくつか用意されています。
ページの左上には、デフォルトで 週 に設定されたドロップダウンメニューがあります。このドロップダウンメニューをクリックすると、カレンダの表示期間として、日、月、年 が表示されます。また、デフォルトで選択されているオプションとして、週末を表示 というものもあります。選択されていない場合、カレンダには週末が表示されません。

このメニューの左側に、⬅️ (左矢印) アイコンと ➡️ (右矢印) アイコンがあります。これらの矢印をクリックすると、カレンダがそれぞれ過去または未来に移動します。
デフォルトでは、ドロップダウンメニューが 週 に設定されている場合、右側に 今日 ボタンが表示されます。このボタンをクリックすると、クリックする前にどの時点を表示していたかに関わらず、カレンダが今日の日付にリセットされます。
ページの右端にはサイドバー列があり、最小化されたカレンダが今日の日にちに設定され、また、現在対応中の依頼がある全ての 技術者 のリストが表示されています。このサイドバーの上部にある (panel) アイコンをクリックすると、サイドバーを開いたり閉じたりすることができます。
注釈
技術者が未対応のリクエストに割当てられている場合のみ、技術者 リストが表示され、個々の技術者は、少なくとも 1つ の整備依頼フォームで 担当者 としてリストされている場合にのみリストに表示されます。
かんばんビュー¶
かんばん ビューでは、全ての未解決の整備依頼が、整備プロセスのそれぞれの段階ごとに、かんばんスタイルの列に表示されます。
各整備依頼は個別のタスクカードに表示され、各タスクカードはかんばんのパイプラインの異なるステージにドラッグ&ドロップすることができます。
各列には名前が付けられています(例:guilabel:In Progress
)。列の上にカーソルを合わせると、⚙️(歯車) アイコンが表示されます。⚙️ (歯車) アイコンをクリックすると、その列のオプションの一覧が表示されます。折りたたむ、 編集、 自動化、 削除 のその列のオプションの一覧が表示されます。

折りたたむ をクリックすると、列が折りたたまれ、その内容が隠されます。
編集 をクリックすると、対応するステージ名とともに、列の詳細を編集できる 編集: (ステージ名) ポップアップウィンドウが開きます。 編集可能な列オプションは以下の通りです。

名前: かんばんパイプラインのステージの名称
整備パイプラインで折り畳む: チェックを入れると、このステージの列は かんばん ビュータイプでデフォルトで折りたたまれます。
依頼確認済: このボックスにチェックが入っていない場合には、整備依頼タイプが 作業区 に設定されている場合、該当の作業センターには、整備依頼の作成時に利用不可時間が設定されません。チェックボックスが オン の場合、作業センターが利用できない場合は、指定された日付または可能な限り早く、リストの期間中その作業センターが自動的にブロックされます。
シーケンス: このステージが整備プロセスに現れる順序です。
完了した依頼: チェックされた場合、このボックスは、このステージが整備プロセスの最終ステップであることを示します。このステージに仕訳された依頼は終了します。
準備ができたら、保存して閉じる をクリックします。変更が加えられていない場合は、破棄する をクリックするか、X アイコンをクリックしてポップアップウィンドウを閉じます。
ビュー一覧¶
リスト ビューが選択されている場合、開いている全ての整備依頼がリストに表示され、それぞれの依頼に関する情報がそれぞれの行に表示されます。
この表示タイプに表示される情報の列は次の通りです:
件名: 整備依頼に割当てられた名称
従業員: 整備依頼を最初に作成した従業員
技術者: 整備依頼を担当する技術者
カテゴリ: 修理対象の備品が属するカテゴリ
ステージ: 依頼が現在ある整備プロセスの段階
会社: 複数の会社が存在する環境の場合、依頼が割当てられるデータベース内の会社
ピボットビュー¶
ピボット ビューが選択されている場合、整備依頼はピボットテーブルに表示され、異なるデータ指標を表示するようにカスタマイズすることができます
ピボットテーブルにさらにデータを追加するには、集計項目 ボタンをクリックしてドロップダウンメニューを表示します。デフォルトでは、カウント が選択されています。テーブルに追加できるオプションには、事前に計画できる追加休暇、期間、繰返し周期 があります。

ピボットテーブルにさらにデータを追加するには、集計項目 ボタンをクリックしてドロップダウンメニューを表示します。デフォルトでは、:guilabel:`カウント が選択されています。テーブルに追加できるオプションには、:guilabel:事前に計画できる追加休暇`、期間、繰返し周期 があります。
このポップアップウィンドウには、次の2つのタブがあります。スプレッドシート と:guilabel:ダッシュボード
。これらのタブのいずれかをクリックし、このピボットテーブルを追加するデータベースのスプレッドシートまたはダッシュボードを選択します。準備ができたら、確認 をクリックします。このテーブルをスプレッドシートまたはダッシュボードに追加しない場合は、取消 をクリックするか、X アイコンをクリックしてポップアップウィンドウを閉じます。
スプレッドシート ボタンに挿入の右側に3つのボタンがあります:
Flip axis: the x and y axis of the pivot data table flip.
全展開: ピボットテーブルの使用可能な行と列が全て展開されます。
ダウンロードxlsx: ピボットデータテーブルが.xlsxファイルとしてダウンロードされます。
グラフビュー¶
グラフ表示を選択すると、検索バーとデータの視覚的表示の間に以下のオプションが表示されます。これらのグラフ固有のオプションは、 集計項目 および スプレッドシートに挿入 ボタンの右にあります。

ユーザがデータを表示するために利用できるグラフは3種類あります:
棒グラフ: データは棒グラフで表示されます。
折れ線グラフ: データは折れ線グラフで表示されます。
円グラフ: データは円グラフで表示されます。
データを 棒フラフ として表示する場合、データは以下の方法でフォーマットすることができます:
積み上げ: データがグラフ上に積み上げられます。
降順: データは降順で表示されます。
昇順: データは昇順で表示されます。
データを 折れ線グラフ として表示する場合、データは以下の方法でフォーマットすることができます。
積み上げ: データがグラフ上に積み上げられます。
累積: データが蓄積されていきます。
降順: データは降順で表示されます。
昇順: データは昇順で表示されます。
データを 円グラフ として表示する場合、デフォルトでは関連するデータが全て表示され、追加のフォーマットオプションは利用できません。
活動ビュー¶
活動 ビューが選択されている場合、全ての未処理の整備依頼がそれぞれの行にリストされ、それらの依頼に関連する活動をスケジュールすることができます。

整備依頼は、整備依頼 列に活動としてリスト表示されます。 依頼をクリックすると、依頼のステータスと担当技術者が表示された 整備依頼 ポップオーバーが開きます。 ポップオーバーから直接活動をスケジュールするには、➕ 活動をスケジュール をクリックします。 これにより、活動をスケジュール ポップアップウィンドウが開きます。
ポップアップウィンドウから、活動タイプ を選択し、概要 を入力し、期日 を予定し、担当者 フィールドで担当ユーザを選択します。

灰色表示の メモを記録... フィールドの下の空白スペースに、新しい活動に関する追加のメモを入力します。クリックすると、コマンドには「/」を入力してください に変更されます。
準備ができたら、スケジュール をクリックして活動をスケジュールします。 あるいは、スケジュールし完了とする をクリックして活動を終了したり、完了して次をスケジュール をクリックして活動を終了して新しい活動を開いたり、取消 をクリックして活動を取消したりします。
活動 ビューが選択されている場合、活動のスケジュール時に利用可能な各活動タイプが、それぞれの列に表示されます。これらの列は、Eメール, 電話, ミーティング, 整備依頼, ToDo, ドキュメントをアップロード, 署名依頼, 承認 です。
特定の活動タイプで活動をスケジュールするには、希望する整備依頼に対応する行の空白のボックスをクリックし、➕ (プラス) アイコンをクリックします。これにより、Odoo ポップアップウィンドウが開き、そこで活動をスケジュールすることができます。

関連項目