プロダクト設定

Odooのプロダクトグループは、さらに以下を使用して定義することができます:

  • 単位 (UoM): プロダクトの量を指定するための標準量(メートル、ヤード、キログラムなど)。Odooで、センチメートルからフィートなど、測定システムの自動変換を可能にします。

    • 例: 仕入先にメートル単位で注文したのに、ヤード単位で生地が納品された。

  • 設定/梱包: プロダクトをグループ化するために使用される物理的なコンテナです。プロダクトが同じか異なるかに関わらず、グループ化することができます。

    • 例: 配送用の各種アイテムが入った箱、または棚に保管された200個のボタンの箱。

  • 設定/梱包: 同じプロダクトをグループ化し、指定された数量で入荷したり販売したりできるようにします。

    • 例: 6本、12本、24本入りパックで販売されているソーダの缶

比較

この表は、単位、梱包、およびパッケージングの詳細な比較です。自社の要件に最も適したものを選ぶ手がかりになります。

機能

単位

梱包

パッケージング

目的

プロダクトユニットの標準測定単位 (例: cm, lb, L)

実際の物理的な容器とその内容物を追跡

管理を容易にするために、固定数のアイテムをまとめてグループ化する (例: 6個、12個、24個入りパック)。

プロダクトの統一性

プロダクトごとに定義: 1つの単位としてデータベースに保存

異なるプロダクトの混載を許容

同一プロダクトのみ

柔軟性

仕入先/顧客の単位と自社データベースの単位を交換可能

コンテナからの商品の追加・削除が可能

数量は固定 (例: 常に6個、12個、24個入り)

複雑性

単位変換が最も簡単

コンテナ単位で在庫追跡するため、やや複雑

よりシンプル。均一なプロダクトグループに適している

在庫追跡

プロダクトフォームで定義された特定の単位に基づき、倉庫内のプロダクト数量を追跡

倉庫内の梱包の場所と内容物を追跡

商品をまとめた数量は追跡されるが、個別商品の場所は追跡されない

バーコード運用

利用不可

梱包と個別商品両方のスキャンが必要(例:30個入りでもすべてスキャン)。梱包を移動する際に、梱包全体を移動 機能を有効にすると、梱包の中身の位置も更新可能

パッケージングのバーコードをスキャンすることで、含まれる全ての数量が自動的に記録される(例:1パック = 12個)

プロダクト検索

利用不可

プロダクトバーコードをスキャンすると、Odooデータベース上の標準保管場所が特定される

バーコードは数量グループを示すが、保管場所は示さない

固有のバーコード

利用不可

各梱包に固有のバーコード (例: パレット #12)

パッケージングタイプごとに設定される (例: 6個パック用)

再利用性

該当なし

使い捨てまたは再利用可能 (梱包使用 フィールドで設定)

使い捨てのみ

コンテナ重量

該当なし

コンテナそのものの重量は、梱包の 配送重量 フィールド(在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ 梱包)に記載

コンテナの重量は、梱包タイプ の設定で定義

ロット/シリアル番号追跡

ロット単位で UoM を追跡するには、手動での調整が必要 (詳細は、ユースケース 参照)

含まれるプロダクトのみに適用

プロダクトとコンテナの両方に適用可能

カスタムルート

設定不可

設定不可

特定のパッケージングタイプに対して倉庫内のルートを定義可能

使用ケース

さまざまな機能を比較した上で、これらの企業が、色々な在庫管理と物流のワークフローをどのようにして決定したのかを考えてみましょう。

パッケージングを使用したアイテムのパレット

倉庫には、物理的なパレットに整理された石鹸の荷物が届きます。各パレットには96個の石鹸が入っています。これらのパレットは内部転送に使用され、単体でも販売されています。ロジスティックの理由から、特定の配送については、パレットの重量を総重量に含める必要があります。さらに、パレットの追跡を容易にするためにバーコードが必要であり、パレット入荷時には、在庫数に個々の石鹸の数を加える必要があります。

さまざまなオプションを評価した結果、プロダクトパッケージング が最も適したソリューションであることが分かりました。パッケージングにより、パレットにバーコードを割当て、96個の石鹸を収納した "パレットタイプ" として識別することが可能になります。このバーコードにより、グループ化された数量が自動的に登録されるため、オペレーションが効率化されます。主な特徴は以下の通りです。

  • 倉庫追跡の制限:Odooは総数量のみを追跡し、梱包数については追跡しません。例えば、12個と24個の数量が記載されたパレットが納品された場合、Odooはパレットの詳細ではなく、36個の数量を記録します。

  • パッケージングバーコードは種類別のものであり、一意ではありません。バーコードはパッケージングタイプ(例: 石鹸96個入りパレット) を表しますが、パレット#1やパレット#2といった個々のパレットを識別するものではありません。

バーコードを使用してプロダクト情報を取得

Odooのユーザは、バーコード アプリがコンテナのバーコードをスキャンすることで、プロダクトの典型的な保管場所を表示することを期待しています。

梱包 が最も適していました。適切な設定が有効になっている場合 、梱包のバーコードをスキャンすると、バーコード アプリにその内容が表示されます。

梱包は物理的な容器を表し、中身のアイテムを詳細に追跡できます。梱包をスキャンすると、その内容物が可視化され、在庫移動などのオペレーションが容易になります。

保管されている異なる測定単位を追跡

ある果汁販売業者は、オペレーションで複数の単位を管理しています。

  • 果物はトン単位で購入されます。

  • 果汁はキログラム単位で生産され、保管されます。

  • レシピのテスト用に少量のサンプルがグラム単位で保管されます。

単位 が最も適しています。Odooは入荷時にトンを自動的にキログラムに変換します。しかし、Odooはデータベース内のプロダクトにつき1つの 単位のみを追跡するため、会社はロット番号を使用して単位を区別しています。

  • ロット1: グラム (g)

  • ロット2: キログラム (kg)

ロット間の変換には、手動での在庫調整が必要となります。例えば、LOT2から1kgを減らし、LOT1に1,000gを追加するといった操作です。機能的には有効ですが、この回避策は時間がかかり、エラーが発生しやすいという欠点があります。